嶋恭作の裏45年史

この話は事実に基づくものでありますが登場人物等は架空のものです

エピローグ20:BEVの終焉-北米編

北米で人気のハイブリッドカー トヨタRAV4

「BEVの終焉」についてはエピローグ1~6,13~16,18と言い続けてきましたが、北米市場についての最新の情報が新に入手できたのでお知らせします。内容は今まで言い続けてきた事と基本的に同様ですが、より定量的に数字でいかにBEVがダメかを示しているものなので公表させていただきます。今回の定量的な話はユーザーにとっての経済的視点からBEVがダメな理由を解説しているもであり、CO2という視点からは計算していないものです。但し今のエネルギー事情と補助金政策ではユーザーが払う金額とCO2排出量はほぼ比例していると思われますので、イコール環境問題的にもBEVはアウトだと言っても良い筈です。

1)2026年度第一四半期のBEVとHEVの北米での販売状況 

 ホルムズ海峡閉鎖問題を伴うイラン戦争が始まったのが2026年2月28日です。その後6月中旬の停戦合意までは原油価格が高騰し、ガソリン代のかからないBEVが優勢になると思われましたが、実際にはハイブリッドカーの売上が伸びてBEVがその分減少しました。2026年2月のハイブリッドカー(HEV)の北米での新車売上比率は16%でしたが同年8月には19%になりました。一方でBEVのそれは8%→6%に下落しほぼBEV購買層がHEVに移ったようです。(ちなみに日本のBEV販売比率は2026年6月で3.8%なので北米の半分くらいと言えるでしょう)以下に何故BEVは益々売れなくなってきているかの分析をします。

 

1)新車購入価格(補助金を含めた)

BEVの新車平均価格は$56000で、HEVの新車平均価格$42500に対して$13500高いです。2025年9月30日以前は政府からの補助金$7500があったのでその差額は小さかったのですが、補助金廃止によりそのメリットは消滅しました。

 

2)リセールバリュー(購入5年後の中古車としての売却価格)

 BEVを5年後に売った時の下落分(新車価格ー5年後売却価格)は平均で$27000で、HEVの下落価格$11400より大幅に値下がりしています。これは単に人気が無いだけでなくバッテリー寿命の問題も影響していると思われます。

 

3)燃費と電費と航続距離

 北米の運転事情は高速道路走行が多く、冬は北海道並みの気温の所が多いです。BEVの欠点として高速走行時の電費が悪い事、低温時の充電効率が悪い事、内燃機関を使わないので暖房にその余熱を使えなく電気で暖めることによる電費の悪化等が挙げられています。北米事情はこの全てを満たしているのです。

 私も3年間マサチューセッツ州に住んでいましたから理解できますが、高速道路は基本無料で巡航速度は100km/h以上(実質的に速度違反で捕まらない120〜130km/hで走る人が多い),通勤に片道50kmくらい走る人もざらにいる(それでも30分しかかからない)、という感じです。一方でその速度域でBEVを運転するとカタログ値の20~30%くらい電費が落ちるそうです。それに冬場だと暖房をつけますのでさらに30〜40%悪化し、電費はカタログ値の半分以下になってしまうそうです。それに加えて寒冷地での急速充電は公称値30分のものでも60分かかるそうです。航続距離について小型BEVではカタログ値200〜300kmですから最悪60kmしか走らないし、長いと言われているテスラでも500km位ですから最悪150kmしか走れません。つまり北米では通勤や長距離移動にはBEVは使い物にならないという事になり、冒頭の販売不振へへと繋がります。

一方でHEVは燃費がかなり改善されていて、売れ筋のカムリやRAV4クラスだと実質50MPG(21.5km/L)走るそうです。私もそれらと同じクラスの1世代前のレクサス300hを8年間乗っていましたから本当にそうだと証言出来ます。これは一回給油の航続距離は楽に1000kmを超えている数字です。

日々の電気代とガソリン代を比較しても高速道路走行が多いユーザーにとってはほとんどメリットが無いとの事です。(温暖地で街乗りが多い人には年500$位のメリットがあるらしいです)

 

4)車両保険料

 BEVは構造上壊れやすい箇所が多く、その修理費用も特殊技術が必要なのでかなり高額になるそうです。従って車両保険料はHEVに対して$720/年高いそうです。

 

5)まとめ

冬場暖房を必要とする寒冷地で高速走行がある程度あるという設定で 5年間の費用総決算を比較してみましょう。

BEV vs HEV $表示

新車価格                    56000  vs 42500  (差額表示 13500  vs  0)

リセールバリュー下落額  27000  vs   11400 (差額表示 15600  vs  0)

電気代 vs  ガソリン代差額  0   vs    500×5=2500

車両保険料BEV追加分   720×5=3600  vs   0

充電設備費     2500  vs   0

トータル差額   35200  vs  2500  

結論としてBEVを買うと5年間で何と32700ドル(約500万円)損をするという計算になります

 

PS:気候や高速道路事情など欧州も似ている(少なくとも日本よりは北米寄り)ので今後の欧州の変化に注視していきます。

 

エピローグ19-萩野谷努さんご逝去(2026.5.13)

萩野谷さんのおかげでチェーン化に成功したGA15搭載のトラッドサニー

表題の件、私、本日(2026.8.19)3ヶ月以上も経って知りました。それも定年退職者の会の会報を見た親友からのメールで知りました。

故人、萩野谷努さんは私の師匠(新入社員で配属された係の係長)で私を手取り足取り育ててくれた恩人であります。また世界的とも言えるタイミングベルトからタイミングチェーンの回帰現象を支えた初期のリーダーであり、故人がいなければここまでタイミングチェーンの独占にはならなかったと言える程の方でした。このブログの第4話や12話で「荻野谷さん」という偽名で登場していますが、特に日産のGA15エンジンの開発には日産のエンジン設計室に駐在までされてタイミングチェーンシステムを仕上げた人です。椿本チエインだけでなく日産自動車も故人には敬意を表示しご冥福をお祈りすべきだと思います。(それが定年退職者の会報だけで知るという扱いなのには椿本チエインに対して納得できません。一体誰のせいで今メシ食うとんねん!と不慣れな関西弁で叫びたいです。私自身が今の椿本チエインに良い思いが無いので、たまたま知らされなかったという事だと思いたいです。まあ日産はそれどころじゃ無いのはわかっていますが・・・)

故人 萩野谷さんは私より15歳年上の85歳でご逝去されました。団塊の世代よりは少し年上で、それでもパワハラが当たり前の当時、団塊世代よりもずっとリーズナブルで理論的に私を育てていただきました。当時、かなり扱いにくかったであろう突っ張っていた私を10年以上育てていただき、お陰で47歳という若さで役員になれたのも萩野谷さんのおかげと感謝しております。萩野谷さんが上司から外れた後団塊の世代の上司と衝突して、萩野谷さんの育て方が素晴らしかったと逆に思い知らされました。

椿本チエインの方、各自動車メーカーの元エンジン設計の方などでもし萩野谷という名前を覚えてくださっている方がおられれば、ご一緒にご冥福をお祈りしましょう。合掌🙏

 

 

エピローグ18-地球温暖化とBEV問題 2026年最新情報アップデート年

中国で大量の売残りBEVが廃棄

このブログも2026年になって投稿してないので久々に最新情報を混えてアップデートしてみます。

 

1. 地球温暖化と今年の状況

 フランスなど西欧では記録的暑さと大騒ぎしていますが、関東地方の今年の夏は比較的涼しかったと思っている方も少なく無いでしょう。

まず東京の平均気温ですが、やはり今年の夏はデータ上もかなり下がっており2010年台の気温に近いです。

www.data.jma.go.jp

 

一方でパリの気温ですが、マスコミは大騒ぎしていますが東京で言えば私の青春時代50年くらい前の気温と言えるでしょう。欧州は元々涼しいので、大騒ぎになっていると思います。 データ→

https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/dailyview/graph_mkhtml_d.php?&n=7149&p=31&s=7&r=2&y=2026&m=7&d=8&e=0&k=0

 

確かに地球温暖化はゆっくりとしたペースで進んでいる事は否めないと思いますが、今年の気温の変化はエルニーニョ影響の方が大きいと思います。

何を言いたいかというと、日本の馬鹿なマスコミ(特に視聴率さえ稼げれば良いオールドメディア),CO2削減で利権を得ようとする欧州EU諸国などがまた今回の西欧気温異常をネタにSDGSを強化してくるのでは無いか?という事に対する懸念です。

今までこのブログでも述べていた事ですが、地球の気温上昇はCO2の増加要因はあるものの、そんなレベルよりはるかに大きい影響を及ぼす太陽活動やエルニーニョなどであり、都市部はヒートアイランド現象がそれを増長しているだけです。ヒートアイランドが出やすい東京でこれだけ涼しかった事を考えると、とても人間の力ではコントロールしきれないモノ(前述の太陽活動等)の影響が大きく、むしろそちらはそろそろ氷期に向かい始めているのでは?とも考えられます。今後の残暑や冬の寒さ(そう言えば過ぎたこの冬は寒かった)などを注視しましょう。

 

2.BEVの終焉とマイルドハイブリッドの成長

 

私が橋本知恵院(椿本チエイン)を退職する時に残したリポートの資料に、「生涯CO2排出量に関して計算するとBEVとHEVはほぼ互角で、充電の不便さや補助金切れを考えると短距離買い換え(5〜7万kmまで)ならエンジン車、それ以上ならHEVがオススメ、中間的選択でマイルドハイブリッドも有りかも」という内容を掲載しましたが、今回その内容をアップデートさせていただきます。訂正版内容は

EV車両生産時を含めたCO2排出量(発電時排出と送電時ロスを含めたモノ)だけに関して計算するとBEVとHEVはほぼ互角だったが、レアアースを精錬して使える状態にするまでの発展途上国でのCO2排出が計算上入っていなかったのでBEVはCO2計算だけでもアウトでありました。更にレアアース生産時に出る廃棄物質による地球環境破壊問題,充電の不便さ(バッテリー載せ替えを含む),補助金切れ(そもそも車両が高い)等を考えるとBEVという選択肢は全く無い。BEVを買った人は高い金を払い、不便を買い、地球環境を悪化させてた。欧州自動車メーカーはエンジン車をあきらめてBEVシフトを試みるも安かろう悪かろうの中国製に完敗し経営難に陥り、結果的にBEVを大量に輸出した中国だけが利益を得たというオチだ。しかし流石にバチが当たり最近ではBEVがあまり売れず大量のBEV売れ残りが中国で廃車になっているそうだ。(写真参照)

さて我々はクルマ選択時どうすれば良いかというと、短距離買い換え(5万kmまで)ならエンジン車かマイルドハイブリッド(距離が長いほどマイルドハイブリッド),10万km以上ならHEVがオススメという事になります。

(非常に粗い計算だと5万km走行でガソリン車とマイルドハイブリッド車の価格差が13万円でチャラ=価格差が13万円以下ならMHEVの方がお得、同じく5万km走行でガソリン車とHEV車の価格差が35万円でチャラ=価格差が35万円以下ならHEVの方がお得、マイルドハイブリッドとHEVは22万円差でチャラ=価格差が22万円以下ならHEVがお得です(ガソリン車10km/L,MHEV12km/L,HEV18km/Lガソリン価格160円/Lでの計算)

例えばクロストレックを買う場合、sHEVとeBOXER(HEVとマイルドハイブリッド)の価格差は35万円位なので5万キロ走行ならeBOXER,10万km走行ならSHEVのほうがお得になります。

 

最新情報では

・レアアース問題が非常に重要になってきた

・HEVでもBEV程では無いがレアアースを使う。

・マイルドハイブリッドの燃費が良くなってきた(ステランテスなど)

・レアアースを使わない場合にはマイルドハイブリッドの方が技術的に楽

という事情が見えてきたからです。

 

3.電気自動車の将来と水素社会

このブログやその他の私が書いたブログでも散々言ってきた事ですが、未来に電気自動車化がある場合は汽車→電車のパターンで歴史がある給電によるもの(電車のパンタグラフと架線による給電)が主体となるでしょう。安全性を考えれば非接触給電という事ですが、これによるインフラ整備とそもそも電力をどうやって作り出すかがかなりの課題となるでしょう。22世紀中でも難しいのではないでしょうか。

水素社会の形成などさらにハードルは高く、そもそもなぜ一般的に出回っているエネルギーのロードマップのゴールが水素社会なのかが疑問です。そんな事よりも炭素社会の効率的循環をゴールにすべきではないでしょうか?つまり植物の光合成のようにCO2からCとO2(炭素と酸素) を分離させエネルギーを再利用するというゴールです。これなら22世紀、いや21世紀中に可能なのではないでしょうか?そういうロードマップを描けばもっと現実的な未来が見えてくると思います。

 

「嶋恭作のタイミングチェーンシステム」もよろしく

https://tonyszk.hateblo.jp/

 

 

エピローグ-17: 'SDGsはバカの印' by片山さつき


最近、高市総理と片山財務大臣のコンビが素晴らしすぎて「日本の未来はウォゥウォゥウォゥウォゥ!」と歌いたくなります。そんな中、下記のyoutubeが特に面白いです。

https://youtu.be/5GCX2541O78?si=oodNPKJtiu_tGJh8

時間の無い方や見られない方(結構エラーになって見られない場合が多い)の為にSDGs関連のみ要約しました。(LGBTの事も言ってますがそこは省略しました)

概要) SDGsはアメリカ民主党と国連が仕組んだ金儲けの活動でEUも乗っかったが、トランプ政権(共和党)になってそれが暴露され、今やアメリカSDGs派の会社は融資すらしてもらえず完全にオワコン化している。

 

今やSDGsのバッヂを付けてる事自体’バカ'の象徴で、アメリカはもちろん日本の目端の効く大企業なあは次々とSDGsから降りているとの事です。具体的には三井住友銀行、三菱銀行をはじめとした金融関係が敏感で既に降りていて、何故ならSDGs派はアメリカから融資が受けられなくなるからです。

このブログに関連した事を例に挙げると、温暖化とCO2問題がわかりやすいパターンです。何回も言ってきた事なので詳しくは繰り返しませんが、BEVで一儲けしようというEUの政策もその一部です。それだけで無く'どんなに環境配慮していても化石燃料を使う企業には融資しない'という迫害があったそうですが今や'SDGsを推進している企業には融資しない'に変わりつつあるとの事です。

温暖化についても'CO2だけで無く太陽活動のせいもあるし20年位先でないと正解は解らない'とコメントされています。

今までこのブログで言い続けた事が日本政府レベルで同意見になってきた事は非常に嬉しい限りです。

高市-片山コンビバンザイ🙌

PS:椿本チエインも早く脱SDGsすべし!!!

PS:新ブログ「嶋恭作の韓国ドラマ沼地獄」始めましたm(__)m 

https://tonyszk.hatenablog.jp/entry/2025/06/05/181252

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嶋恭作の簡単おつまみクッキング

 

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嶋恭作のタイミングチェーンシステム

 

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エピローグ16:BEV終焉の続き(ドイツ~EU)とステランテスMHEV低出力版発売

10月11日日本経済新聞より

シトロエンC3マイルドハイブリッド

1) ドイツが本格的に脱EVの動き

上記の日経新聞発表を見ていただければ一目瞭然ですが、今までこのブログで言い続けていた事が更に現実化してきました。特に大きな変化では無いですが、大きな前進なのでお知らせしました。

 

2) ステランテスの1.2Lターボのマイルドハイブリッド低出力版がシトロエンC3に搭載されて日本上陸

今までお知らせしてきたプジョー308,3008,シトロエンC4,フィアット600などに搭載されていたステランテスの1.2Lターボのマイルドハイブリッドの低出力バージョンがシトロエンC3に搭載されて日本で発売開始となりました。

何が違うかというと主には高出力版の可変ジオメトリーターボチャージャー(回転数によってターボの羽根の角度が変わり低回転域から高回転域までターボ効果を最適化させている)が、低出力版は固定ジオメトリーターボチャージャーにコストダウンされたという事です。エンジン本体、モーター、バッテリー、タイミングチェーンシステムなどのハード系はほぼ変更なく共通化されている様です。

これによってシステム出力は135ps→110psとなっていますが、より小さくて軽い車種には十分かと思われます。例えばこの中で重いプジョー3008の車重は1620kgもありますがC3は1270kgなので適切なデチューンだと思われます。燃費もC4とフィアット600以外と比較すると良くなっています。(何故かC4と600からはは僅かに燃費が悪化してますが、車重やギヤ比とのマッチングによるもので、実燃費は同等でしょう)

車両価格はシトロエンC4と比較してC3は100万円近く安い(エントリーモデルで339万円)のでかなりお買い得と言えるでしょう。この価格と燃費なら欧州でも今までのディーゼル車に取って代わる事ができるし、ハイブリッドカーで独走していた日本車にとってもかなりの脅威となるのではないでしょうか。EV普及など何処かに吹き飛んでしまうでしょう。

 

 

 

エピローグ15:BEV終焉の続きと猛暑下のカーエアコン使用について

前回までの話しに追加情報と訂正事項がありますので今回のブログにまとめてみます。

1.BEVの終焉ー追加情報

私自身、地上波TVと大手新聞の情報は遅いし偏向報道だらけだと思っています。現役時代のインタビューを受けた経験からも彼らはプロデューサー、ディレクター、編集者の描いたストーリーに沿って話した事を上手く切り貼りして番組や記事を作ります。特に政府筋の意向(例えばBEV普及推進もそう)に沿う事は日常茶飯事です。しかし、今回その大手新聞である日経新聞でさえ遂にBEV終焉に肯定的な記事をしかも一面トップに掲載しました。

8月21日(木)の一面トップ見出しは「EV電池、世界で供給過剰ー需要の3.4倍」です。この内容は私にとって今まで言ってきた事と同様の方向なので驚きはしませんが、日経新聞トップに出たという所に意味があります。

EU諸国の悪巧みに乗せられたアホな日本政府とマスコミがBEVを今まで推進してきたのですが、遂にギブアップしたという事でしょう。非常にめでたい事です。今後HEVの世界になると言い続けた私のこのブログが間違っていなかった訳です。

 

2.HEVにおける猛暑下のカーエアコン使用について

私が20年近く乗り継いだトヨタのTHSでも猛暑下ではエアコンにより燃費がかなり悪化しルノーe-techに乗り換えて更にその傾向は強くなりましたが、その原因は引退による運転時の気温(通勤時は朝夕なので猛暑といっても真昼ほどでは無かった)と思っていました。しかしエアコンの効きが35~40度の中では欧州車にとって想定して無かったと思われ、そもそもエアコン自身の能力がそこまで無かったというのも大きかった様です。

更に最近ステランテスから出た各社のMHEV車に試乗をしているうちに、決定的な欠点を見つけてしまったのでお知らせします。(前回ステランテスMHEVを超オススメと言った事の訂正です)

まずステランテスのMHEVではエアコンのコンプレッサーが電動で無くエンジン駆動なのでEVモードでは冷えません。従って猛暑下でエアコンONだと必ずエンジンはかかったままになります。(ちなみにルノーe-techは電動コンプレッサーなので充電量がそこそこならエンジンは停止したままでもエアコンは効きます)

その為停止や渋滞の多い日本の交通環境ではアイドリングでエアコンの為だけにエンジンが稼働します。エネルギーのやり取りだけ考えればフルハイブリッド(トヨタTHSやルノーe-tech,ホンダe;hevなど)でも同じですが、フルハイブリッドの場合には電池容量がそこそこあるのでエンジンが効率の良い1500rpm以上の回転域で充電し、ある一定レベルに充電されればエンジンは停止します。一方でステランテスではコンプレッサーを直動するのでそこまでの回転数は必要なく、また電池と充電用ジェネレータのキャパがそこまで無いのでたとえ回転数を上げても無駄になってしまう様です。しかしアイドリング回転数ではエンジン効率が悪いので燃費は悪化します。おそらく欧州の気候と交通事情ではそこまでのエアコンの必要性が無くコスト優先でそうなったのでしょう。

結論を言うと猛暑の中、都市部を走行する機会の多い方にはステランテスMHEVは手ばなしでオススメ出来ません。そういう欠点(その場合の燃費は普通のガソリン車に近い)があるという事を理解した上でならオススメです。ちなみにルノーe-techはそこまで悪くなりませんが、トヨタとルノーの同車格比較でのエアコン酷使時(猛暑下渋滞など)燃費悪化は10%くらいという感じです。(例えば18km/Lと16km/Lとか)

MHEV(マイルドハイブリッド)の今後の課題は、日欧問わずバッテリーとジェネレータ容量の適正化(MHEVとフルHEVの中間にコストや重量、スペースを考慮した適正値がある筈)であると言えるでしょう。

 

 

エピローグ14:BEV本格的終焉とHEV戦争の始まり(加筆修正しました)

プジョー308GTハイブリッド

フィアット600ハイブリッド と シトロエンC4ハイブリッド

 

プジョー3008ハイブリッド

アルファロメオジュニアハイブリッド

前回の投稿から4ヶ月近く経ち、基本的に前回と同じ内容ですが新情報がたくさん集まりましたので追加投稿します。また私自身持株も売り払いツバキを完全引退したので、今後今まで表記していた橋本知恵院は実名椿本チエインまたはツバキと表記します。ちなみにこのニュースはツバキにとって大同工業吸収より凄い事かもしれません。

1. 欧州BEVからハイブリッドへ本格切り替え

ステランテスから凄いHEVが出た(しかもタイミングチェーンシステムはツバキ製の筈)のでコメントします。このブログのエピローグ-3で今後HEVやマイルドHEVが主流になると予言してましたが、今後のヨーロッパ車の手本となるであろうマイルドHEV車がステランティスから次々に発売されました。写真にある様にシトロエンC4とフィアット600とプジョー308、3008とアルファロメオジュニアです。エンジンを含めたシステムは共通なので今後はオペルやDS等にも展開されるでしょう。

構造はエンジンとDCT(デュアルクラッチトランスミッション)に2モーターを組み合わせたもので、私が乗っているルノーe-techハイブリッド(キャプチャー)に基本的に近いです。ルノーe-techはエンジン1.6Lノンターボ、36kw駆動モーター、1.2kWh(250V)バッテリーのフルHEVですが、ステランティスの方はエンジン1.2Lターボ、16kw駆動モーター、0.9kWh(48V)バッテリーのマイルドHEVです。この2つを比較するとエンジン系はノンターボのルノーが有利(安い)ですが、バッテリーとモーターはステランティスの方がはるかに安く、トランスミッションも既存のDCTとほぼ同じステランテス(ルノーはドグクラッチやモーターの配置なので既存から変えている)の方が製造コストが安そうです。

ルノー(ルーテシア、キャプチャー,アルカナ)vsステランティス(フィアット600、シトロエンC4,プジョー308GT、3008,アルファロメオ)の勝負では販売価格や燃費はグレードやブランド感を考えればほぼ同等で、結果的にステランティスの方が製造コストが安い分競争力があるでしょう。(ブランド力や値引きや装備品などで差がつきそう。特にフィアット600はかなりお得感がありそうです)

余談ですがホンダが断念したi-DCTもこれに近いかったのですが、ホンダは1モータや乾式クラッチにこだわってあの有名な「イロハ坂クレーム」を起こした事を考えるとルノーやステランティスはそこをベンチマークして2モーターとドグクラッチまたは湿式クラッチにして改善したのでしょう。

しかもこのマイルドハイブリッドの性能はHEVでは無双の強さを持つトヨタのハイブリッドTHSに完全に追いつきました。私自身ハイブリッド所有歴は二代目と三代目プリウス、LEXUS-is300hと乗り継ぎ,THS歴20年ですがその経験からの感想は三年前にルノーe-techハイブリッドに乗り換えてその燃費(特に高速では完全にトヨタより良い)とフィーリングの良さ(DCTの為ラバーフィールが無く気持ち良い)でTHSに戻りたく無いというものです。燃費は高速以外でもほぼ公称値の22km/L程度、高速は100~120km/hで走っても27km/L程度と公称値以上に良いです。このルノーやステランティスのハイブリッド車が良いという事実はラバーフィールが嫌いな欧州市場では勿論の事、日本市場でもプレミアム感のある欧州車としてかなりの人気となるでしょう。フィアット600ハイブリッドについては試乗しましたが,ルノーe-techと同じ様な感じで、更にエンジンと6速変速DCTのフィーリングがパドルシフト操作も含めて素晴らしくなっていて、トルコンやCVTやTHSのラバーフィールが不満な方々(私もそう)には超オススメだと思います。

このようについに欧州でも先行しているルノー、今回のステランティスと売れ筋の小型車がハイブリッド化してきました。後で述べますが政治的にもこの脱BEVの流れは更に加速して、今後はハイブリッド車の開発競争が激化するでしょう。(一例としてステランティスが公称燃費っ23.2km/Lとして出してきたらルノーは22.8km/Lだったキャプチャーの燃費を23.3Km/Lにマイナーチェンジしてきました。早くも開戦した様です)

欧州BEV終焉の政治的背景はこのブログのエピローグ1~5話に詳しく書いてありますが、欧州について要約すると「欧州連合はHEVに強い日本車を欧州から締め出す為にBEVを無理やり推進してきたが、BEVは中国が強すぎてしかも使い勝手も環境性能が良くない事もバレて今度はまともな道=HEV推進に戻りつつある」という事です。しかも欧州メーカーが日本に引けを取らないHEVを開発出来たのでこの流れが益々強くなるでしょう。

またこのブログでもさんざん言ってきた事ですが、欧州対策としてトヨタはTHSのMG-1(充電用モーター)にカムクラッチかブレーキを追加してラバーフィールを無くすモードが必要でしょう。それにより高速燃費も改善されて一石二鳥になるのですから。同じく高速燃費改善でホンダは直結モードに変速機を追加できるか?マツダは今のCX-60の経験から低燃費の小型マイルドHEVを開発できるか?辺りが日本メーカーの欧州攻略の課題となるでしょう。ちなみに日産はいまだにe-powerに直結モードを追加できないので経営面も含めて論外だと思います。

 

2. ホンダの大幅戦略変更

ホンダが先月(2025.5)末に大幅な開発戦略の修正を発表しました。

簡単に言うと「脱エンジン宣言」の撤回、BEV開発投資3兆円削減、2030年のBEV生産販売計画大幅削減とその穴埋めにHEV大幅増産というものです。

3兆円削減の内訳はカナダのオンタリオ州EV工場延期(おそらく中止かHEV関連に変更)で1.5兆円、バッテリー開発で1兆円、その他0.5兆円はBEVモノづくり開発削減のようです。また2030年に100万台規模のEV生産販売を見込んでいましたが、その分はかなりの割合でHEVに変換される様です。従って「脱エンジン宣言@2040」は撤回となる様です。

これはまさしくトヨタの全方位戦略と同じ方向で、日産との合併破局や次に述べる世界的なBEV衰退が影響している事は言うまでもありません。

 

3.世界的BEV衰退とトランプ大統領とイーロンマスク氏の不仲

マークラインズの統計資料によれば世界BEV販売台数は2021年の435万台から2022年の730万台と66%増でしたが2023年は前年比26%増、2024年は前年比12%増と完全に漸近線状態=そろそろ増加が止まる状態です。最近のBEV問題(このブログのエピローグ1~5話参照)を鑑みるとむしろ減少していく可能性もあります。特に(日本もそうですが)あのテスラ発祥のアメリカですらBEVは売れていない様です。またトランプ大統領が前任のバイデン大統領が推進していたBEV普及政策を完全否定した事も大きく影響し、今話題になっているテスラのオーナーであるイーロンマスク氏と不仲になっているのは当然の成り行きでしょう。(前話で私はイーロンが折れてHEVに舵を切ると読んでいたのですがハズレみたいです)

いずれにしても、これらの事象=欧州メーカーハイブリッド車開発成功、BEV推進の日産の破綻、ホンダの戦略変更、トランプとイーロンの不仲等は全てBEV終焉が間近な事を物語っているのでしょう。

 

 

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