嶋恭作の裏45年史

この話は事実に基づくものでありますが登場人物等は架空のものです

エピローグ-2 (BEVとCO2問題)

1)BEV化はそろそろ限界

a)中国の状況

中国製BEVと言えばBYD社が有名で日本にも進出してきましたが、これが経営危機に向かっているらしい。最近中国に行っていないのでこの目では見ていないがBEVのメーカーが乱立しているとの事。その中で品質上ましなBYDは中国国内では安かろう悪かろうの無名BEVに押されていて売上を伸ばせないでいるようだ。加えてバッテリー火災事故を初めとした不具合の頻発、中国経済の不動産バブルによる衰退で中国政府の補助金及び減税策減少、日本をはじめとした海外への輸出失敗などで苦境に立たされつつあるようです。

また、そもそも電力供給が充分でない中国でBEVを普及させるのには無理があり、PHEVを含むHEV系にシフトせざろう得ないのでしょう。

 

b)アメリカの状況

アメリカのBEVとしてはテスラが有名で日本でも良く見かけますが、そもそもアメリカ市場でBEVは流行らない環境にあります。住んでいた私の経験だと通勤に高速を使って往復100km走る人は結構普通にいて、かつその速度域は100km/h以上です。暖房やエアコンを併用してその距離を毎日走るのは非常にストレスがかかります。毎日の充電はMUSTだし、ちょっとまわりりみ道や週末の遠出などかなりキツイでしょう。加えて経済の主流を占めるアメリカ北側の冬は北海道以上の寒さで、バッテリー性能の下落や暖房系電気使用量がかなり大きく電欠の恐怖は更に高まります。電欠したら死ぬ可能性があるのですから。

更には大統領選挙も控えており、BEV推進派の民主党バイデン政権でさえBEV比率目標を67%から35%に引き下げました。それでも次期大統領は共和党トランプでほぼ決まりで、彼はもっと大胆に非BEV化政策を取るでしょう。古き良きアメリカ大好きでCO2低減なんてクソ喰らえでV8エンジンでぶっ飛ばせというイメージの人ですから^_^(私も半分くらいはその考えに賛同してます。このCO2問題は別途書く予定です)

という事で、アメリカのBEV化は終焉が決定的で、テスラは既に株価が下がり始めていてかなりヤバイでしょう。HEV車はもちろんですが単純なエンジン車もまだまだ残るでしょう。

 

-続く-  (次話はBEV推進の欧州の話 ついにドイツ,特にベンツまでBEV化あきらめた?)