嶋恭作の裏45年史

この話はフィクションであり登場人物とエピソードは全て架空のものです

第73話: HWTCと山元哲さんと呉松君

HWTCの定宿ハンプトンイン外観とWakky達が大喜びしたジャグジー付の部屋



第37話で書いた年に2回あるHWTCだが、恭作が帰任してからもまた毎年参加していた。特に5〜6月に行われる上半期の部は毎年US橋本のチコピー工場で行われるのでUS出張して参加となる。そこで海外経験の少ない若手技術者も多く参加させていた。若手と出張に行くと色々とエピソードがあって面白いのだが、最も印象的な出来事は呉松君のキス事件だ。多分呉松君がやり出したんだと思うが当時山王工場の飲み会で宴たけなわになって来ると若い連中がやたらチューをしたがる。相手が女性ならセクハラでアウトなのだが標的は上司など偉い人達だ。恭作も標的にされ、初キス(対男性)を呉松君に奪われた。慣れとは恐ろしいものでその後はWakkyとか布石君とか上海でも屋乃君とか、かなりの男とキスする様になってしまった。

一方で山元哲さんというのは恭作の一つ年上の本社役員でUS橋本の社長を兼務していたのでその時のHWTCに呉松君と同様に出張参加していた。歓迎の飲み会も終わりど田舎のチコピー周辺で二次会に行く場所もあまり無く、ホテルの恭作の部屋で飲む事になった。山元さんと呉松君の他にも宮字君とか出張者が何人もいたと記憶している。呉松君は山元さんとは初対面で、ちょうどM1になったか、M1試験を受けるところだったので人事も担当している本社役員である山元さんとそういう話題にもなっていた。さて宴たけなわになり呉松君のチューしたがり時間帯になった。最初は例によって恭作が標的になって盛り上がり、あっけにとられていた山元さんが次の標的になったのだ。この山王工場の無茶苦茶な文化に免疫の無い山元さんは抵抗し逃げようとしたが、ちょうどそこにあった恭作の空のスーツケースに仰向けにすっぽりハマり、仰向け亀状態で呉松君の洗礼を受けてしまった。怒った山元さんは「お前なんかM1昇格どころかJ2降格じゃ!」と叫んで大ウケした。山元さんは良い人なのでもちろん本気で怒ったのでは無く冗談だったのだが、ちなみにJ2という階級は存在しないと誰かに突っ込まれ再び大ウケしていた。

後日談としてこのキス攻撃は人を選ばないとヤバく、呉松君→砂糖功、Wakky→DANではマジギレされたらしい。お気をつけ下さい。